デリカD5にフリップダウンタイプのリアモニターを取り付けましたので紹介します。
作業したのはCV5W型デリカD5です。
平成19年式の前期型のGパワーパッケージですが、後期型も作業内容は概ね共通かと思いますのでご参照ください。
※仕様、グレード等により作業内容が異なる場合もございます。
デリカD5にリア用フリップダウンモニター取付
取り付けたもの
取り付けたのはカロッツェリアのルームランプ付きの10.2型フリップダウンモニター(TVM-FW1030-S)と、デリカ用の取り付けキット(KK-M101FD-2)です。
専用のキットを取り付けず取り付けられる安いフリップダウンモニターが売られていますが、ガタつきや天井が落ちてくる可能性があるので、キットを使用するようにします。
モニターサイズについて
カロッツェリアのフリップダウンモニターには10.2型より大きな11.6型もありますが、予算の都合上10.2型にしました。
また、さらに大きい13.3型モニターもありますが、こちらはルーフビームガーニッシュ(プラスチック部)の加工が必要となります。
大きな加工ではないのでより大きいモニター希望の場合は13.3型もありですね。
※取付キットは全てのサイズで共通です。
サイズ(商品名) | 価格 | ルーフビームガーニッシュ加工 | ルームランプ |
10.2型(TVM-FW1020) | 安い | なし | なし |
10.2型(TVM-FW1030) | 安い | なし | あり |
11.6型(TVM-FW1100) | 中間 | なし | あり |
13.3型(TVM-FW1300) | 高い | あり | あり |
【-S】シルバー、【-B】ブラック
ルーフライニング穴あけ加工
どのサイズのモニターでもルーフライニングの穴あけ加工は必要となります。
まずはルーフビームガーニッシュを取り外します。
両サイドにあるボルトを外します。
爪で引っかかってるのでうまい具合に外します
※カプラーがある場合は外します。
取付キットに入っている当て紙を用意して、穴あけの下書きをします。
※切り口はモニター土台で隠れるので、当て紙の位置さえ合っていれば、作業はさほど神経質にならなくてもOKです。
カッター等で切ります。勢い余って切り過ぎないように注意
各トリム・インパネ外し
※配線の取り回しについて
リアモニターはカーナビの映像を映すようにしますので、それぞれをつなげる必要があります。
リアモニターからの配線は、ルーフライニング内を通して、左のフロントピラー内、ダッシュボード内を通して、カーナビの裏の配線に接続します。
というわけで各トリム類(グローブボックス、ピラートリム、インパネ)を外します
グローブボックス外し
グローブボックスを開けて奥のストッパーを解除して、ボックス自体を取り外します
フロントピラートリム外し
アシストグリップについている目くら蓋を開けて中のボルトを外して、グリップを外します
ドアの当てゴムを浮かせます
※すべて外さず、浮かせるだけでOK
ピラートリムは上から外して、最後上方向に引き抜くようにして外します。
※アシストグリップよりも下の位置にクリップもついています
エアコンダクトパネル外し
ピラートリム根元のエアコンダクトのパネルも外します。
ここにできた隙間からグローブボックス裏へ配線を通せるようになります。
インパネ外し
これは別記事(ナビ外し)にて紹介してるので併せてご確認下さい。
配線の取り廻し
各パネルが外れたら配線を取りまわしていきます。
配線は柔らかくくにゃくにゃして通しずらいので、ルーフライニング内を通す時は写真のように固めの針金等で先に配線を通るラインに針金を通しておいて、先端に配線をつけて、針金をゆっくり引っ張っていくと作業しやすいです。
ピラー部に通した配線は、そのままダッシュボードとの隙間に通していきます。
※ピラートリムを戻した時に隠れるように結束バンド等で固定します。
配線はグローブボックス裏に来ます。
グローブボックス裏を通してカーナビ裏まで配線を通します。
今回は映像のみリアモニターに出力したいので、接続はモニターのビデオ入力(IN)とナビのビデオ出力(OUT)、電源関連はアクセサリー(ACC)電源とアース線のみです。
※音声はナビ(車両のスピーカー)から出るので接続不要です。
これは元々付けられているカーナビによって接続内容が異なります。
例えばHDMI対応であればHDMIで接続します。
もちろん、カーナビ自体が追加モニター出力に対応していない仕様だと取り付けられませんので注意が必要です。
ルームランプ電源接続
今回取り付けるモニターにはルームランプも付いていますので、車両側のドア信号と接続する必要があります。
場所はフロントのルームランプから取り出しますので、外します。
モニターのルームランプ用配線を、先ほどと同じように針金等を使ってモニターの穴からルーフライニング内を通してフロントルームランプ部に出します。
取付キットの説明書にならってルームランプ電源を接続、ドア信号の線(黄色)とアース線(黒)から取り出します。
※年式・グレードによって車両ハーネス線の色が異なる場合がありますので必ずテスターで確認して下さい。
モニターの取り付け
取付キットに付属のプレートを取り付けます。
配線を加工穴に集めて、モニターに接続します。
位置調整をしながら取付、固定します。
各パネル戻し
外していたパネル、トリム類、ナビを全てもとに戻します。
動作確認
電源を入れて映像が映るか、ルームランプが作動するか確認します。
作動しない場合は下記を確認します。
- ナビが映ってモニターが映らない場合の主な原因
・カーナビの設定画面にモニター出力設定がある場合は設定内容の確認
・モニターからの配線の接触不良、アース不良
・モニターのヒューズ切れ
・モニターの初期不良 - ナビ自体が映らない場合の主な原因
・ヒューズ切れ
・カプラー類の接触不良、アース不良
電装品については、基本的に電源(プラス)とアース(マイナス)が間違いなく接続されていれば電源が入るので今一度確認するようにします。
以上、デリカD5へのフリップダウンモニターの取り付けでした。
今回使用したカナックの車種別取付キットの説明書に詳しく書いてあるので作業しやすいですが、トリムの外しなど大掛かりになるので、慣れていないと1日かかる作業になるかと思います。
作業には内張はがしや検電テスターがあると便利です。